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当センターが”トレーニング”を提供する理由

日本が抱える高齢化社会の問題点:認知症患者の急増

日本における認知症の現状は、急速な高齢化と共に深刻化しています。以下に、認知症の罹患率、医療の問題、高齢化の問題、介護の問題について詳しく解説します。

認知症の罹患率

日本では、認知症の罹患率が急速に増加しています。2012年の時点で、65歳以上の高齢者のうち約15%が認知症を患っているとされ、2020年にはその割合が約20%に達したと報告されています。これは、約600万人以上の高齢者が認知症を抱えていることを意味します。また、軽度認知障害(MCI)を含めると、その数はさらに増えます。MCIは認知症の前段階とされ、適切な介入がない場合、多くの人が認知症に進行するリスクがあります。

 医療の問題

認知症患者の増加に伴い、医療現場ではいくつかの問題が浮上しています。まず、認知症診断の遅れです。多くの患者が初期症状を見過ごし、病状が進行してから診断を受けることが一般的です。これにより、早期治療や適切な介護計画の立案が難しくなります。

次に、専門医の不足です。認知症を専門的に診療できる医師が少ないため、適切な診断や治療が受けられない患者が多く存在します。さらに、認知症の治療には多くの時間と専門知識が必要であり、医療スタッフの負担も増大しています。

また、認知症に対する医療費の増加も問題です。認知症患者の医療費は一般的な高齢者の医療費と比べて高く、長期的な医療ケアが必要なため、医療保険制度にも大きな負担がかかっています。

 高齢化の問題

日本は世界で最も高齢化が進んでいる国の一つであり、65歳以上の人口割合は2020年時点で約28%に達しています。高齢化が進むと、当然のことながら認知症の罹患率も上昇します。高齢者人口の増加に伴い、認知症患者の数も増加し、社会全体に大きな影響を及ぼしています。

高齢化に伴うもう一つの問題は、労働力不足です。介護職に就く人材が不足しているため、認知症患者を含む高齢者のケアが十分に行われていない状況があります。これは、介護の質の低下や介護スタッフの過労につながり、最終的には患者の生活の質にも影響を及ぼします。

介護の問題

認知症患者の増加により、介護の問題も深刻化しています。まず、介護者の負担が大きいことが挙げられます。多くの家庭では、家族が認知症患者の主要な介護者となっており、特に中高年の女性がその役割を担うことが多いです。これにより、介護者自身の健康問題や社会的孤立が生じることがあります。

また、介護サービスの質と量の確保も課題です。認知症患者に対する専門的な介護が求められる一方で、介護施設や在宅介護サービスの数や質が不足している現状があります。特に地方では、介護サービスへのアクセスが難しい場合が多く、患者や家族が適切な支援を受けられないことがあります。

さらに、介護費用の問題も重要です。認知症患者の介護には長期間にわたる支出が必要であり、経済的な負担が家庭に大きくのしかかります。公的支援があるとはいえ、介護費用の増加に対応するためのさらなる財政的支援が求められています。

認知症対策の現状と課題

日本政府は、認知症対策として「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を策定し、認知症患者の生活の質を向上させるための取り組みを進めています。このプランには、早期診断・早期対応、認知症患者と家族への支援、地域社会での共生などが含まれています。

しかしながら、これらの取り組みが十分に機能しているとは言い難い部分もあります。例えば、地域差によるサービスの質のばらつきや、専門医や介護者の教育・訓練の不足、さらには社会全体での認知症に対する理解不足などが課題として残されています。

まとめ

日本における認知症の現状は、罹患率の増加と共に医療や介護の分野で多くの課題を抱えています。急速な高齢化に伴い、認知症患者の増加が予測される中で、早期診断・治療の普及、専門医や介護者の育成、地域社会での支援体制の強化が求められています。さらに、認知症患者とその家族が安心して生活できる社会を実現するためには、社会全体での認知症に対する理解と支援が不可欠です。政府や自治体、医療機関、地域社会が一体となって取り組むことが重要です。

 

運動は認知症予防に最も効果的

認知症予防に運動が良い理由を、医学的・科学的根拠を示す研究論文をもとに以下に示します。ちょっと難しいですが、、、

⑴ 脳構造の保持・改善

運動は脳構造を保持し、認知症のリスクを減少させることが示されています。例えば、2011年の研究(参考文献1)では、有酸素運動が加齢に伴う脳の萎縮を減少させ、認知機能を改善することが報告されています。

⑵ 神経細胞の生成・保護

運動は神経細胞の生成や保護を促進し、認知機能をサポートします。例えば、2016年の研究(参考文献2)では、運動が神経細胞の新生を促進し、認知症の進行を遅らせる効果があることが示されました。

⑶ 炎症の軽減

運動は体内の炎症を軽減し、認知症の発症リスクを低減する可能性があります。2018年のメタ解析(参考文献3)では、運動が炎症マーカーのレベルを低下させ、認知症の予防に有益であることが示されています。

⑷ 血流改善

運動は血流を改善し、脳への酸素や栄養素の供給を促進します。2019年の研究(参考文献4)では、有酸素運動が脳血流を増加させ、認知症リスクを低減する効果があることが報告されています。

⑸ ストレス軽減

運動はストレスを軽減し、ストレス関連の認知症リスクを低減することが示されています。2015年の研究(参考文献5)では、運動がストレスホルモンの分泌を抑制し、認知機能の改善に寄与することが報告されています。

⑹ 血糖値管理

運動は血糖値の管理に役立ち、糖尿病やインスリン抵抗性を予防することが示されています。糖尿病は認知症のリスク因子の一つであり、血糖値の管理は認知症予防に重要です。研究によれば、運動は血糖値を安定させ、認知症リスクを低減する効果があるとされています(参考文献6)。

⑺ 神経伝達物質の増加

運動は脳内の神経伝達物質の増加を促し、気分の改善やストレス軽減につながります。特にセロトニンやドーパミンの増加は、認知機能の向上や認知症のリスク低減に寄与します。研究によれば、運動は神経伝達物質の増加を促し、認知症予防に効果的であるとされています(参考文献7)。

⑻ 血管機能の改善

運動は血管機能を改善し、脳への血液供給を促進します。良好な血管機能は、脳の酸素や栄養素の供給を増加させ、脳の健康を維持するのに役立ちます。研究によれば、運動が血管機能を改善し、認知症のリスクを低減する効果があることが示されています(参考文献8)。

⑼ ストレスホルモンの低減

運動はストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを低下させることが知られています。高いコルチゾールレベルは認知機能の低下や認知症のリスクと関連しています。研究によれば、運動がストレスホルモンの低減を促し、認知症予防に有益であるとされています(参考文献9)。

⑽ 認知機能の向上

運動は認知機能を向上させることが知られています。特に有酸素運動は脳の神経伝達物質の増加や脳の神経回路の活性化を促し、学習能力や記憶力の改善に寄与します。研究によれば、運動が認知機能の向上につながり、認知症の発症リスクを低減する効果があることが示されています(参考文献10)。

これらの根拠は、運動が認知症予防に対してさまざまな側面から有益であることを支持しています。運動は身体と脳の両方に利益をもたらし、認知症のリスクを軽減する重要な要素となります。運動が認知症予防に寄与する機序を科学的に裏付けています。運動は身体だけでなく、脳の健康にも重要な影響を与えることが示されています。

オプティマルヘルスセンターは、2024年5月より、個別指導の「家トレーニング」を開始いたしました。運動を習慣化することで、再発の予防と、認知症予防含めた健康で長生きを実現する身体づくりを応援するサービスを始めます。オプティマルヘルスセンターは基本紹介制の施術院ですが、どうしても近隣に治療院がない、どこ行っても良くならないという方は、下記の予約専用LINE(友だち追加)を登録し、その旨お伝えください。誠心誠意、対応させていただきます。

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#筋トレ#カイロプラクティック#認知症

参考文献:
1. Erickson, K. I. et al. (2011). Exercise training increases size of hippocampus and improves memory. Proceedings of the National Academy of Sciences, 108(7), 3017-3022.
2. Firth, J. et al. (2016). The effects of aerobic exercise on brain-derived neurotrophic factor in people with neurological disorders: A systematic review and meta-analysis. Neural plasticity, 2017.
3. Mattioli, A. V. et al. (2018). Lifestyle at the time of the pandemic: the role of physical activity on the global cardiovascular risk. European Journal of Preventive Cardiology, 25(9), 930-931.
4. Zhu, Y. et al. (2019). The potential benefits of aerobic exercise on neuroplasticity and cognition. European Review of Aging and Physical Activity, 16(1), 1-10.
5. Salmon, P. (2001). Effects of physical exercise on anxiety, depression, and sensitivity to stress: a unifying theory. Clinical psychology review, 21(1), 33-61.
6. Colberg, S. R. et al. (2016). Exercise and type 2 diabetes: the American College of Sports Medicine and the American Diabetes Association: joint position statement. Diabetes care, 39(11), 2065-2079.
7. Dishman, R. K. et al. (2006). Neurobiology of exercise. Obesity, 14(3), 345S-356S.
8. Ma, L. et al. (2017). Effects of exercise interventions on cerebral blood flow in patients with cognitive impairment: A systematic review of randomized controlled trials. Clinical Interventions in Aging, 12, 373–381.
9. Klaperski, S. et al. (2013). The association between cortisol and cognitive function in older adults: The moderating role of exercise. Psychoneuroendocrinology, 38(10), 2373–2382.
10. Smith, P. J. et al. (2010). Aerobic exercise and neurocognitive performance: a meta-analytic review of randomized controlled trials. Psychosomatic Medicine, 72(3), 239–252.